ニュースレター(第10号 平成25年度上半期版)(592KB)

平成25年上半期の本学の現況について

 

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徳島大学長 香川 征

 

平成24年6月の「大学改革実行プラン~社会の変革のエンジンとなる大学づくり~」が文部科学省から発表されて以来、「日本経済再生本部」のもとの「産業競争力会議」における総理の指示により、「教育再生実行会議」において大胆でスピード感を持った大学改革が精力的に議論されています。

3月15日には「人材力強化のための教育戦略」、4月23日には「人材力強化のための教育改革プラン」、5月28日には「これからの大学教育等の在り方について」等が提言されています。

そして、文部科学省は平成29年までの5年間を「大学改革実行集中期間」と位置づけ、大学の教育?研究機能を質?量ともに充実する計画です。その改革内容の概要は以下のとおりです。

1.グローバル人材の育成

2.社会を牽引する大学発のイノベーション創出

3.社会との接続?連携強化、学び直しの促進

4.大学等における社会人の学び直し機能を強化する

5.大学病院の機能を改革し、医療の質の向上と地域医療体制の整備を行う

6.「大学力」の基盤強化

以上のごとく、大学機能全てに改革を求められています。本学も改革に遅れをとらないよう進める必要があります。

同窓会の皆様には、いろいろ御提言、御指導、御支援をいただきますようお願い申し上げます。

 

同窓会の活動状況

 

渭水会(総合科学部同窓会)

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理事長 毛利 久康

昨年秋に、渭水会のホームページを立ち上げ、徳島大学及び総合科学部のホームページにリンクを張らせていただいております。ホームページでは、渭水会の紹介や事務局からの新老虎机平台らせは勿論、渭水会会報41号も公開しております。会報の内容は、現在学部で活躍されてる人、卒業生で社会の最前線で活躍されておられる人の貴重な寄稿が多く載っております。また、同窓生で組織して行う研修会等への助成事業も紹介させていただいております。渭水会会員以外の皆様にもご覧いただければ光栄です。

ところで、総合科学部の中庭に雄のユーカリの木があります。古い校舎の相撲場の側にあった昔の姿が写真に残っています。大学の外では、城東高等学校(もと徳島県立高等女学校と徳島県女子師範学校が併設)に雌のユーカリの木があります。城南高等学校(もと徳島県立徳島中学校)にも雄のユーカリの木があります。総合科学部が、もと徳島師範学校であった歴史を考えると、深い縁を感じずには居られません。3本のユーカリの木が空に向かって伸びる姿は、そこで学ぶ若者の姿を象徴しているように見えてきます。

そこで渭水会では、徳島大学名誉教授の河崎良行先生に記念碑を制作していただき、昨年10月総合科学部に寄贈し、ユーカリの木の側に設置いたしました。

これからも、会員の同窓会活動を支援すると共に、歴史を大切にし、最前線の情報を発信する活動を続けていきたいと思っております。

 

青藍会(医学部医学科同窓会)

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会長 露口 勝

春は別れの季節であり、また出会いの季節でもあります。平成25年3月22日(金)アスティ徳島で徳島大学の卒業式があり、医学科学生84名が卒業し、新しく青藍会の会員になりました。同日引き続いて長井記念ホールにて医学部各賞授与式があり、青藍会から卒業生全員に記念品を贈呈いたしました。卒業生は研修医として全国各地に散らばりますので、全員に青藍会名簿と全国12支部の支部長の連絡先を新老虎机平台らせしてあります。新任地で研修医からコンタクトがあった時には、青藍会の諸先生方、支部会との交流を呼びかけるなど親切に応対してあげてください。いま社会は政治、経済とも混沌として先行き不透明で閉塞感が漂っていますが、彼らには明るい未来が待っていることを祈念しています。

次に4月5日(金)徳島大学入学式がアスティ徳島にて厳粛に行われました。医学科の新入生は114名(内女子35名)で、その後蔵本の医学部第1臨床講堂にて青藍会主催の新入生歓迎会が開催されました。会長の歓迎の言葉に続いて、徳島県保健福祉部副部長の石本寛子先生から保健医療行政の仕事やご自身の学生時代の話、総合診療医学分野教授の谷 憲治先生からは地域医療における総合診療医の果たす役割や、これからの学生生活の過ごし方について、また血液内科助教の賀川久美子先生からは大学病院医師としての研究と臨床の面白さなど、青藍会の先輩諸氏からご自身の経験を踏まえた新入生にとって極めて有益な話をしていただきました。新入生は高校とは違う大学という新しい世界に期待と不安を抱きながら、徳島大学の門をくぐったことであろう。医学生時代の6年間は長いようで短いものであり、自分の夢ややりたいことを見据えて充実した学生生活を送ってくれることを望んでいます。

6月には定期の青藍会会報第81号が発行されます。そして7月15日(海の日)に青藍会館において青藍会総会が開催されます。総会の後には青藍会賞の発表と受賞講演、さらに新任教授の就任講演などが予定されています。厳暑の時期ですが、多くの会員の皆様のご参加を希望しています。

10月31日(木)秋の蔵本祭の一環として、医学部との共催で第30回青藍会講演会が蔵本キャンパスで開催されます。今回は講師として順天堂大学医学部心臓血管外科教授 天野 篤先生を予定しています。心臓外科医としてご高名な先生ですので、多くの皆様方のご参集を期待しています。

 

栄友会(医学部栄養学科同窓会)

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会長 津田 とみ

50周年記念事業の年度を迎えました。各地の同窓生の方々との連絡も以前より活発になった感がします。発起人に賛同いただいた会員に郵便で新老虎机平台らせをし、ホームページ(私達のささやかのホームページですが)にも記念事業の新老虎机平台らせと申し込み窓口を開設しています。

創設50周年の記念式典と記念講演会、そして祝賀会を8月31日土曜日に開催します。当日、多くの会員と50周年を祝う時間を共有することに今から高揚感を覚えるのですが、それと合わせて前後の連絡網の再確認や、私達の立ち位置の再確認などにも充実感が感じられます。

式典では御来賓の方々や学長からご挨拶をいただけますようお願いをしていますが、講演会の講演は卒業生3名に依頼しています。19期生?笠章子氏、5期生?中村丁次氏、同じく5期生?田中啓二氏です。

さらに、前日の8月30日金曜日には蔵本キャンパス大塚講堂にて徳島大学大学院HBS研究部市民公開講座を兼ねた日本栄養?食糧学会中国?四国支部公開講演会を開催します。卒業生や旧職員など栄養学科ゆかりの方を講師に招き、ホームカミングデーを兼ねたイベントになっています。

栄友会の通常の活動としましては、定期的にほぼ3年毎に改訂している名簿を2012年12月に発行しました。5月には会報も発行しました。また、"栄養学連"が4月の第10回はなはるフェスタ阿波踊りコンテストに初出場で総合の部第3位に入賞したのも栄友会にとって嬉しいニュースです。

創設50周年を迎え、栄養学科これまでの歴史を振り返るとともに、この1年が、これからの栄養学科ならびに同窓生がさらに飛躍するための出発の年となるように栄友会としても取り組んでいきたいと思います。引き続き徳島大学同窓会連合会の皆様にもご支援のほどよろしくお願い申し上げます。

 

睦眉会(医学部保健学科同窓会)

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会長 河田 明男

医学部保健学科同窓会「睦眉会」は25年4月現在6148名を擁する同窓会で、構成職種は看護師、臨床検査技師、診療放射線技師、助産師の4職種から成ります。会の発足は平成8年です。運営は名誉会長(学科長)、会長1、副会長4、理事20、監事2名のスタッフが担っています。

活動は総会(年1回)、会誌発行(年1回)、役員会(年数回)、会員名簿発行(5年毎)、入学?卒業式への参列、医学部各賞授与式参列、卒業?修了記念品贈呈、新入生歓迎昼食会開催、同窓会連合会出席、等々が挙げられます。会の責務として卒業生と在学生を繋ぐ役割、相互親睦の増進が挙げられます。各位におかれましては当会の活動趣旨をご理解の上、各種イベントに御協力を賜りたくお願いしたいと存じます。

職業の発展には「教育」が不可欠であり必須でもあります。特に人命を預かる医療の世界においては、確立された教育こそが安全?安心を担保するのです。キャンパスでの教育、卒後教育、一般社会人教育等のさらなる展開が求められているのは広く周知の事実です。現代日本は高度な倫理観に裏付けされた、優秀な医療技術者の一層の活躍を期待しています。この期待に応えるためにも「大学院?博士課程」を修めた人財の輩出は時宜を得たものであるといえます。方針と方向性に誤りはなく、学業を極めてほしいものです。

現在の環境は「競争と淘汰の時代」に有るといえます。看護師?学士養成機関として徳島文理大学、四国大学が、診療放射線技師は徳島文理大学が名乗りを上げました。SWAT分析という手法がありますが、我が徳島大学は「医学部?医学科」が医療技術者の教育に密に携わるという「他にない強み」が存在します。これは他の追随を許さない特色です。各専門分野に学ぶ学生諸君は、自信をもって勉学に励んで戴きたいと考えます。

当会は従来に増して、学内各同窓会と緊密な交流?親睦を深めているところです。「異業種交流」の徳島大学版を実践しているのだと思ってください。年1回徳島で開催されるびざん会(同窓会連合会交流会)、1年毎に開催される関東びざん会と近畿びざん会に参加し、他学部の卒業生とも交流を深めているところです。

蔵歯会(歯学部同窓会)

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会長 薦田 淳司

平成25年3月に、本学歯学部歯学科を31期生43名、歯学部口腔保健学科を3期生16名が卒業し、この蔵歯会に入会いたしました。卒業生の合計は1780名になり、その中でも教授陣を学内に7名、学外に6名輩出するなど、各地で同窓生が活躍しています。徳島大学ホームページの同窓会連合会ニュースレターに活躍する卒業生を紹介しています。本部では、庶務?渉外、広報、福利厚生、学術、会計の担当部署があり、定期評議員会、総会、支部長会議を4月に開催、2年に1回会員名簿を作成、年1回会報誌を発行しています。会員の慶弔時に電報?花輪等を送り、災害時には見舞金を支給しています。また、ホームページhttp://www.tokudai-d.netを開設しています。本部以外に関東、東海、滋賀、京都、大阪、兵庫、岡山、香川、愛媛、高知、徳島の11支部と大学支部があり、それぞれでも活動を行っています。

また、歯学部と共同で毎年12月に進学?就職ガイダンスを開催し、卒後10年ほど経て活躍されている卒業生と卒後間もない臨床研修中の卒業生による講演会を開き、歯学部生が進路を決めていくうえで必要な情報を提供しています。また、4月の総会の後には、歯学科6年次と口腔保健学科4年次の学生を招いて支部説明会と懇親会を開催し、支部における歯科の状況を説明したり、進路相談を受けたりしています。

また、母校徳島大学に設立された同窓会連合会の一員として、毎年徳島で開催されるびざん会、2年毎に交互に開催される関東びざん会と近畿びざん会に参加し、他学部の卒業生とも交流を深めています。

 

薬友会(薬学部同窓会)

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会長 山下 修司

本年3月に薬学科の6年制を41名が卒業され、大学院創薬化学専攻博士前期課程を30名、博士後期課程を11名が修了され薬友会に入会されました。現在薬友会の会員数は6796名になります。

薬友会の主な活動内容は、1)会員名簿の発行、2)薬友会誌の発行、3)卒業生への記念品贈呈、4)支部大会の開催、5)創立記念事業等の薬学部が主催する事業支援であります。

昨年は、薬友会の大きな行事であります2年に一回の薬友会誌の発行と3年に一回の薬友会名簿の発行がありました。前者は、7月に発行され従来からの内容の他に薬学新課程での薬学部の新しい教育目標としての「インタラクティブYAKUGAKUJIN」育成についても紹介されています。後者は、10月に発行され本来の卒業生、在学生の名簿の他に、教室?分野名変遷図が載せられています。これまで教室がどのように変わっていったか判りにくいという要望にお応えしたものです。

薬友会には8つの支部がありますが、昨年は愛媛支部総会が9月に松山市で、近畿支部総会が10月に大阪で開催されました。今後益々支部活動が活発になるようサポートしていきたいと考えています。

さて、徳島大学薬学部は平成24年に創立90周年を迎えました。創立50周年より10年毎に記念事業を挙行してまいりましたが、90周年を迎えまして記念誌の発行、記念式典の開催等が本年秋に予定されております。すでに薬学部内には「徳島大学薬学部90周年事業準備委員会」が組織され準備が開始されております。薬友会と致しましても立派な記念事業になるよう薬学部に協力していきたいと考えています。関係各位には色々お願いする事があると思いますが、ご協力を宜しくお願い申し上げます。

 

工業会(工学部同窓会)

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理事長 藤田 定吉

東日本大震災から3年目を迎えていますが、原発事故の影響による深刻さに加え、避難者が32万人、海岸施設等復旧着工率が31%、復興住宅着工率が38%とその道程はまだまだ険しく、また、被災地からの若者の流出、縦割り行政の壁等、広域災害復興の課題と難しさを抱えています。復興にあたっている関係者には敬意を表しつつ、被災地の再生のためには、もう少しスピード感が必要と感じています。

ところで、徳島大学は去る3月22日に卒業式、4月5日に入学式が挙行され、工業会は、924名の正会員(卒業生)と1,021名の準会員(入学生)を迎えることとなり、卒業された会員の皆様には、「これから全国各地で活躍されることになりますが、関東から九州に至る16支部を拠点として活動している支部行事への参加、大学と工業会の最新情報を提供しているメール配信システムへの登録と活用により、多くの会員や大学との交流と連携を深め、これからの人生に役立てて下さい」とのメッセージを送りました。

なお、平成24年度の支部総会は、香川支部をはじめとして10支部にて開催され、延べ380名あまりの会員の出席がありました。

また、平成25年度は、5月11日(土)に101名の参加のもと、総会が開催され、引き続き、般若院住職の宮崎信也様による記念講演「チェルノブイリと宮沢賢治」、各支部の支部長様を交えた懇親会と盛会裏に終了しました。また、翌12日(日)に46名の参加のもと、ホームカミングデイが開催され、工学部の現状の説明、7学科のポスターセッション、キャンパスツアー、意見交換会の開催等、充実した里帰りとなりました。

今後とも、工業会に対する皆様のご支援、ご協力の程をよろしくお願い申し上げます。

 

六一会(大学開放実践センター同窓会)

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会長 佐々木 隆

大学開放実践センター同窓会組織六一会は昭和61年センター発足と同時に生まれた組織でセンターの前進及び地域に貢献することを主目的とし様々な活動を行っています。

六一会会長に就任してはや2年、理事の皆さん、会員の皆さん、センターの先生や職員にいろいろな面でサポートとしていただき多くのことを学ぶことができました。お礼を申し上げます。

昨年度の活動を紹介します。

 
 

4回実施しました。特に中島護氏の演題「元気の秘訣」はたくさんの県民の参加を得ることができ会員の拡大へと発展しました。

馬場教授の徳島の活性化とボランテイア活動は日常生活で指針となりました。

 

竹本元会長がリードする美術館倶楽部が、オランダ?フランドル絵画の至宝 マウリッツ美術館展や16~17世紀のスペイン美術巨匠エル?グレコの傑作を集めた回顧展をなどの鑑賞に取り組み感動の機会を得ることができました。

俳句倶楽部彩雲は東條理事の活躍に敬意を表します。室戸一泊吟行をはじめいくつかの吟行、句会は楽しみながら且大いに上達しました。

新たにパソコン学習会がスタートしました。京野副会長を講師とし情報誌を作成できるよう学習を重ねています。

ハイキング倶楽部もスタート、中高年の登山ブームもあり期待されています。
六一会にふさわしいハイキングとして定着に努めます。

読書倶楽部、朗読倶楽部もなかなかの人気があり定着しています。

 

昨年度は久しぶりに県内の紅葉の名所、高の瀬峡や高知の別府峡を訪ねました。
次年度も比較的近い香川県の紅葉の名所や温泉を訪ねる予定です!

 

六一会活動展並びに同好会活動展は好評でありました。

 

郷土の偉人の上映活動は喜ばれました。上映実行委員会のサポートいただき再度上演します。

音楽会も好評でした。なつかしい童謡を中心に歌う歌声は定着しつつあります。

それぞれの活動を内外に的確に伝えているのが会報とホームページであります。
各同窓会に於いても検索していただくようお願いいたします。

今や人生は90年の時代であり従来の画一的人生モデルは力を失ったと言われ、多様な人生設計が求められていますそのためにも六一会の活動が夢生きがいを持ち続けられる活動になるような企画を考えなくてはなりません!
この間自身経験でも活動を通じて思いがけない発見や成果もありました。

終わりに次年度活動計画はなかなか新鮮で大胆な課題を提起することはできませんが魅力ある講演会の開催や充実した同好会活動の発展に努め会員の拡大につながるよう努めます。

 
 

卒業生紹介(ニュースレター)

各界でご活躍される卒業生をご紹介します。

 

渭水会

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冨樫 敏彦 とがし としひこ

教育学部 1980年卒業

徳島県教育委員会 教育次長

 

1955年 神戸市生まれ。徳島大学教育学部卒業。鳴門教育大学大学院修士課程修了。

 

教育学部卒業後に勤務した徳島大学教育学部?附属養護学校において自閉症の生徒と初めて出会い、指導の困難さを痛感する。以後、30年以上にわたり、特別支援学校での勤務を続けながら、自閉症等の発達障害に対する感覚統合療法などの効果的な指導法に関する実践的研究を続ける。2003年から徳島県教育委員会に勤務し、発達障害のある生徒の社会的?職業的自立を図る全国初の特別支援学校?みなと高等学園の設置に向けた取組を推進する。2012年には同学園の初代校長に着任し、共生社会の実現に向けた教育活動を進めると共に、発達障害教育の全国モデルとして情報発信に努める。

現在は、徳島県教育次長として、グローバル人材の育成に向けた高等学校の再編と、盲学校と聾学校の併置を含む特別支援教育の充実に取り組んでいる。

 

青藍会

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長谷川 好規 はせがわ よしのり

医学部医学科 1980年卒業
名古屋大学大学院医学系研究科病態内科学講座
呼吸器内科学分野 教授
名古屋大学 総長補佐(2010.10 ~ )
名古屋大学大学院医学系研究科 副研究科長 (2012.4 ~  )
名古屋大学医学部附属病院 副病院長 (2013.4 ~  )

 

卒業後すぐに、名古屋大学で実施されていた市中教育病院での臨床研修制度に参加し、その後名古屋大学大学院(内科学第1講座)を経てカリフォルニア大学医学部ロスアンゼルス校に学んだ。大学院時代から免疫学?分子生物学的手法を学び、TNF-receptor、遺伝子治療、遺伝子多型研究を通じて呼吸器疾患の分子生物学的解析研究を推進してきた。

現在は、総長補佐、名古屋大学博士課程教育リーディングプログラム?オールラウンドプログラム担当者として大学教育全体に関わるとともに、副研究科長兼副病院長として医学部?病院運営に携わっている。

 

栄友会

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卜部 吉恵 うらべ よしえ

医学部栄養学科 昭和61年卒業

日本料理 「和旬 撫子」オーナーシェフ

 

昭和 61年 医学部栄養学科卒業(19期生)
昭和 61年 フジッコ株式会社入社 開発センター技術開発部
平成 元年 帝塚山病院 入職
平成  4 年 (有)トゥビィー倶楽部 設立
同年 撫子 開店
平成 17年 撫子 2号店 開店
平成 19年 いなり家 こんこん 開店

 

(主な活動歴)

平成  7 年 フジテレビ「料理の鉄人」 出演
平成  7 年~12年 朝日放送 「ワイドABCでーす」 (毎週月曜日)
平成  8 年 テレビ東京「TVチャンピオン」 出演
平成  8 年~10年 朝日新聞 料理コラム連載
平成 12年~17年 辻ウエルネス 非常勤料理講師
平成 18年~ キッチンソムリエ 料理講師
平成 19年~ 甲子園短期大学 非常勤講師
平成 24年~

毎日放送「ちちんプイプイ」キッチンぷいぷいコーナー(隔週金曜日)

 

卜部氏は、昭和61年3月に徳島大学医学部栄養学科卒業後、フジッコ株式会社に入社され、お漬物?スープ?チルド商品などの開発を担当されました。特に、スープはレトルト製品として全国販売となり、ビーカーからの開発が工場生産になる過程の苦労と全国に流通される喜びを感じ、大きな良い経験となったそうです。その後、管理栄養士としての活動を目指し、老人医療の帝塚山病院に入職し、管理栄養士としての臨床経験を研鑽されています。その中で、大阪で開催された[花と緑の博覧会]にて修業食の研究を発表する機会があり、日本の伝統食の素晴らしさをもう一度再認識したいと思い、自分で栄養と和食を備えたお店をしたいと思うようになったそうです。

一念発起し、経営と料理を学べる学校に通い、現在の「撫子」を開店されました。日本料理の素晴らしさと伝統食の栄養バランスの素晴らしさ、女性だけで家庭的な雰囲気を味わって頂けるようなお店づくりを心がけているそうです。卜部氏の管理栄養士から料理の道への転身は、当時のマスコミで話題となり、色々なメディアで取り上げられています。卜部氏は、これまでの活動の中で"栄養士も料理ができることが大切であること"を感じられ、それを伝えるべく、現在も3店の運営をする傍ら、非常勤講師やテレビ番組への出演など幅広く活躍されています。「栄養とおいしさと商売はトライアングルで三方向に分かれていますが、いつかピラミッドのように三者が交われるような頂点を目指していきたいと思います。」と将来について語っておられます。

 

睦眉会

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庄野 和子 しょうの かずこ

医学部附属衛生検査技師学校 昭和45年卒業
()徳島大学病院 臨床検査技師長、臨床検査技術部門長

 

昭和45年医学部附属衛生検査技師学校を卒業後、徳島大学医学部附属病院中央検査部に勤務。免疫血清検査、臨床化学検査および遺伝子検査等に従事し、新規検査法やシステム導入等検査室の進展に努められました。

平成15年10月に臨床検査技師長、臨床検査技術部門長に就任。平成16年4月から大学が国立大学法人としてスタートする時期でした。

また、保健学科学生の臨地実習など学生教育も担当され、平成21年には学長より徳島大学医学部臨床教授の称号を付与されました。また、職域団体では、(社)徳島県臨床検査技師会理事、(社)日本臨床検査技師会遺伝子検査分野委員として活躍されました。

これらのことが評価され、平成23年11月には厚生労働大臣表彰を受賞されました。

現在、平成22年3月退職後も、再雇用で検査現場において臨床検査に従事されています。

 

蔵歯会

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川又 均 かわまた ひとし

歯学部歯学科 昭和61年卒業 博士(歯学)
獨協医科大学医学部口腔外科学講座 教授

 

川又氏は歯学部第4期生であり、卒業後、徳島大学歯学部口腔外科学第二講座に大学院生として入局し学位を取得した。その後、同講座の助手に採用され、平成3年から米国ノースウエスタン大学医学部病理学講座に留学し、平成6年にはResearch Assistant Professorに着任した。平成12年に獨協医科大学医学部病理学(人体分子)に移動し、講師、助教授を歴任し、平成16年に同大学口腔外科学講座に移籍し、准教授を経て平成25年1月より現職。

口腔癌、顎顔面外傷等、口腔疾患の外科療法に従事すると同時に、研究面では唾液腺癌分化誘導遺伝子のクローニング、癌転移における細胞外基質分解酵素の役割を明らかにした。最近では癌幹細胞の観点から発生母細胞の相違による癌悪性度の診断方法の開発を行っている。さらに、口腔ケア、有病者歯科医療にも関与し、ガイドラインをはじめ多くの著書を執筆している。

 

薬友会

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長谷 忠 ながたに ただし

1975年 薬学部製薬化学科卒業
旭化成ファーマ株式会社 執行役員 薬事?信頼性保証?RC 管掌

1977年 徳島大学大学院薬学研究科修士課程修了
    日本レダリー入社
1982年 旭化成工業株式会社(現旭化成ファーマ株式会社)入社
1983年 九州大学薬学部出向
1988年 薬学博士(九州大学)
2004年 執行役員(現職) 研究センター長
2006年 製品戦略部長
2009年 信頼性保証センター長
2013年 薬事?信頼性保証?RC 管掌
 

長谷忠氏は、昭和50年に徳島大学薬学部を卒業、昭和52年に同大学院薬学研究科を修了し日本レダリーに入社されました。日本レダリーで抗炎症薬ナパルゲン、制癌剤MTX大量療法などの開発申請業務に携われた後、現在の旭化成ファーマ(株)に移られました。研究所では抗欝薬トレドミン、脳レン縮抑制剤エリルなどの開発申請業務に係りながら、精神神経領域における新規製剤の研究開発に従事され、特に抗不安薬はご自身で創生された化合物の研究をすすめました。その間九州大学薬学部薬理学教室の植木昭和先生の指導を受けβカルボリンの中枢薬理作用の研究で薬学博士を取得されています。

その後、ファムビル、テリボン、リコモジュリン等の開発に携わり、これら新薬を初めとする主要製品の市販後の活動も統括されております。

医薬品を取り巻く環境はグローバル化が進み、製剤の品質確保?適切なRisk Benefit Balance Manage ?企業倫理やコンプライアンスが非常に重要視されております。現在長谷氏はこれまでの幅広い経験を生かされこのような分野における社内での指導的役割を担われております。

 

工業会

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池田 貴裕 いけだ たかひろ

1998年    工学部光応用工学科 卒業
2000年    大学院工学研究科博士前期課程光応用工学専攻 修了
              パイフォトニクス株式会社 代表取締役

2000年    浜松ホトニクス株式会社 入社
2004年    MIT GE Harrison Spectroscopy Lab. 出向 客員研究員
              (~2006年まで)
2006年    光産業創成大学院大学博士後期課程入学(社会人学生)
              パイフォトニクス株式会社 設立 代表取締役 就任(現職)
2009年    光産業創成大学院大学博士後期課程修了 博士(光産業創成)取得
2010年    光産業創成大学院大学 評議員 就任(現職)

 

池田氏は、1975年に和歌山県有田郡広川町広で生まれました。2000年に大学院工学研究科光応用工学専攻の第一回生として修了後、浜松ホトニクス(株)に入社し中央研究所に配属され、2004年にマサチューセッツ工科大学へ派遣(客員研究員)されました。2006年に浜松ホトニクス(株)へ復帰後に、同年4月に光産業創成大学院大学博士後期課程へ入学、さらに同年10月にパイフォトニクス(株)を設立しました。2009年には光産業創成大学院大学を修了し学位(光産業創成)を取得し、2010年から光産業創成大学院大学の評議員に就任し、現在に至っています。

池田氏は,ホログラフィー研究者として培った3次元情報の表示?測定?処理技術を基に製品開発に活発に取り組み,2006年に第20回 高柳研究奨励賞、2009年に第13回画像センシングシンポジウム 優秀学術賞、第5回産学官連携ビジネス大賞最優秀賞、2010年にしずおか産業創造機構理事長表彰創業者激励表彰、2011年にホログラフィック?ディスプレイ研究会第1回HODIC鈴木岡田記念賞技術部門奨励賞、2012年に第21回 静岡県ニュービジネス大賞を受賞しています。上記のシーズ技術から生まれたオンリーワン製品である高指向性LED照明装置「ホロライト」とパイフォトニクス株式会社の経営者として得た社会ニーズの融合を通じて、屋外照明にアートの息吹を吹き込むなど世の中に新しい価値観を提供できる異業種業界連携活動を行っています。

本人の哲学は「人生とは経験に基づいた運命と夢や希望で変わる未来がある」とのことです。今後も活発なベンチャー企業家としての活躍が期待されます。

 

 

徳島大学同窓会連合会ニュースレター第10号
発行日: 平成25年6月20日
編集: 徳島大学同窓会連合会事務局
連絡先:

〒770-8501
徳島市新蔵町2丁目24番地
国立大学法人徳島大学総務部総務課
TEL 088-656-7006
FAX 088-656-7012

最終更新日:2011年11月30日

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