学長挨拶

同窓会の活動状況

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卒業生紹介(ニュースレター)

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学長挨拶

徳島大学長

河村 保彦

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 皆さま、いかがお過ごしでしょうか。日頃は、徳島大学へのご関心、ご支援、ご助言等、誠にありがとうございます。さて、本学では4月6日(木)に入学式を挙行しました。桜の緑とピンクのコントラストに、川面には美しい花筏が広がり、時節らしい趣で晴々とした新入生の門出を祝うことができました。
 前回のニュースレター出稿以降の徳島大学の主な動きをご報告します。昨年6月に、全国3大学の一つとして文部科学省により選定されました、理工学部理工学科の「医光/医工融合プログラム」は、34名の新入生を迎えスタートしました。
 予算獲得状況につきましては、内閣府事業の「地方大学?地域産業創生交付金事業」で、さらに4年間の展開枠に選定されました。同じ内閣府事業の「地域中核大学イノベーション創出環境強化事業」でも、本年および来年度の2年間、各年度あたり2億円の予算を増額獲得しました。また、文部科学省の「国立大学経営改革促進事業」では前年から2025年度まで、前年度は約2億 8,300万円が措置されました。運営費交付金が継続的に減額されているおり、関係各位のご尽力により、その他も含め多くの財政支援を受けることができました。
 各学部の周年事業では、本学薬学部が今年創立100周年を迎えます。薬友会?薬学部共催で今秋に様々な事業が予定されています。また、昨秋予定された工学部の創立100周年記念式典は、コロナ禍のため延期され本年5月14日(日)に開催されました。両学部の積み重ねてきた歴史の重みは、今後さらなる発展の足がかりとなるものです。他の4学部においても、それぞれ未来志向で歩みを進めております。
 結びとしまして、徳島大学は今後も弛まず教育?研究?社会貢献に取り組んでまいります。本学びざん会の皆さまにおかれましては、今後もご支援ご鞭撻、忌憚のないご助言をいただければ幸いです。皆さまのご健勝とご多幸、ご活躍を祈念しましてご挨拶とさせていただきます。

 

同窓会の活動状況

渭水会(総合科学部同窓会)

理事長 内海 千種(うちうみ ちぐさ)

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 花々が咲き誇り、自然が輝く春の活力に負けない、活き活きとした学生さんの姿がキャンパスに溢れるようになりました。ここ数年目にすることがなかった部活動やサークルの新入生勧誘活動で狭くなった通路を、心躍る気持ちで歩いています。この春、渭水会では201名(学部生170名、大学院生31名(学部からの継続学生会員含む))の学生会員を迎えることができました。
 渭水会の活動状況ですが、昨年度のニュースレター(第29号)でのご報告以降は、12月に会報51号を発行し、総合科学部の「今」や様々な分野で活躍をされている会員の様子を皆様にお伝えしました。その他、例年どおり正会員の研究会?講習会等を援助する助成事業、未来ある卒業生に対しての渭水会会長賞の授与を行なっています。また、2024年に迎える総合科学部創立150周年に向けて、学部とともに準備をすすめています。渭水会独自活動としても、気運を盛り上げていくため、新たなロゴタイプを総合科学部の佐原理先生に制作していただきました(写真参照)。ISUIKAIの文字の中に、創始年の1874年が入れ込まれた素敵なデザインです。その他にも、総合科学部にゆかりのある方々(東南光先生、平木美鶴先生)の作品やキャンパスの風景をクリアファイルにしました(写真参照)。このクリアファイルセット入手のためにいただく費用は、制作費を除いて全額、総合科学部に寄付し、150周年記念事業に役立てていただく予定です。
 渭水会では、これまで以上に会員の皆さまとの交流の場を設け、つながりを作っていきたいと考えております。今後ともよろしくお願いいたします。

会報の内容や活動の詳細、上記クリアファイルセットの入手方法につきましては、渭水会Web サイトをご覧ください。

渭水会Webサイト http://www.isuikai.jp/



 

青藍会(医学部医学科同窓会)

会長 荒瀬 誠治(あらせ せいじ)

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 とうとう90%普通の日常が帰ってきました。過日、徳島大学入学式に各同窓会代表として参列し祝辞を述べる栄誉に浴しました。約2,000人の新入学生と大学院生を前にして、その若さ、意気込み、壮観さに震えました。徳島大学の将来は活動高いものになってゆくでしょう。魅力的な後輩の輩出は同窓会会員の誇りや喜びとなること、各同窓会はその属する部局がよりactiveに活動できるための支援をしたい旨、新入生に伝えました。
 さて、今年は青藍会会員間を結ぶ活動、学生のための行事等は全て開催されます。日本の14地域に分かれた支部総会が開かれるとともに、青藍会主催の講演会も間違いなく行われます。名前を聞いてオ?!と思われる講師の方々をお呼びする予定ですので、あらゆる組織、媒体を通して皆様に情報をお伝えします。学生のみならず諸先生方、会員の皆様も是非ともご参加下さい。
 なお、今年から青藍会では学生も正会員となります。一挙に約700人の正会員増員ですが、学生と同窓会がより近しくなるための変更です。同窓仲間を慈しみ、母校を愛する人として大海に出航していただきたいものです。


 

栄友会(医学部栄養学科?医科栄養学科同窓会)

会長 津田 とみ(つだ とみ)

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 振り返りますとこの3年余り、コロナ禍(COVID-19感染拡大)の影響で対面の場面がなくほとんどがオンラインでの活動に限られていました。が、やっと感染者数のピークも収まる兆しがみえてきて、3月に久しぶりに役員会を対面にて開くことができました。
 役員会では、まず7月の総会を久方ぶりに対面で東日本支部、関西支部、九州?山口県支部の各支部からも参加いただいての開催とすることとしました。総会に続いて開催する学術講演会では増田泰伸氏(19期)(徳島文理大学教授)に講演を依頼することにいたしました。例年この講演会は栄友会学生会員も参加し、先輩方の話を拝聴できる貴重な機会となっています。年一回発行の会報は5月発行予定で、原稿依頼を開始しています。また阿波踊り?栄養学連の連長(学部3年生58期)から活動の支援を求められ、栄友会として彼らの活動を支援し、8月にはOB?OGも一緒に乱舞で汗を流しましょうと決めました。
 先日4月初旬に、NHK全国版ニュースで、徳島大学大学院医歯薬学研究部?予防環境栄養学分野の馬渡一諭講師(33期)が髙橋章教授と並んで大きく映り、徳島特産すだちの果皮に含まれる有効成分「スダチチン」の新老虎机平台が報道されていました。このような栄友会会員の活躍を嬉しく思い、詳しく知りたくて徳島大学のホームページを検索しましたところ3月28日発のプレスリリースも見つかりました。(参考:新老虎机平台5年3月28日徳島大学プレスリリース;「スダチ特有のポリフェノール「スダチチン」が体内時計のリズムを調整 -肝臓の時計遺伝子を変動、脂肪の蓄積を抑える-」。徳島大学予防環境栄養学分野、テキサス大学、京都府立医科大学、池田薬草と徳島県立工業技術センターの共同研究グループ)
 さて、今期も学会で表彰されました若手教員や大学院生の披露をさせていただきます。

●教員では
?第95回日本生化学会 若手優秀発表賞 
  香川大学 助教 佐々木すみれ(50期) 

●大学院生たちも下記のように受賞者が並びます。
?第55回日本栄養?食糧学会中国?四国支部大会 学生奨励賞 
  兵藤 瑞紗 博士前期課程1年(55期) 
  野邊悠太郎 博士前期課程2年(54期)
?第26回アディポサイエンス?シンポジウム 若手優秀研究奨励賞(YIA)
  和泉(三島)優奈 博士後期課程3年(51期) 
?第45回日本分子生物学会年会 優秀発表賞
  長谷川優花 博士前期課程1年(55期) 
?第43回日本肥満学会年次学術集会
  田中杏奈 博士前期課程2年(54期) JASSO/JSTO in OKINAWA 会長表彰 
  和泉(三島)優奈 博士後期課程3年(51期) 若手研究奨励賞(YIA) 
?第22回 国際栄養学会議(22nd IUNS-ICN) Young Investigator Excellent Abstract Award 
  宇賀 穂 博士後期課程1年(53期) 
  滝川真輝 博士後期課程1年(53期)  
  奥村陽介 博士後期課程2年(52期) 
?第26回日本病態栄養学会  
  鈴木由紀 博士前期課程1年(55期)YIA特別賞
  北村彩乃 博士前期課程2年(54期)一般演題座長賞 
  那須七海 博士前期課程2年(54期)若手研究独創賞 
?第266回徳島医学会学術集会徳島医学会賞
  田中杏奈 博士前期課程2年(54期)
?第7回日本CKD-MBD学会  基礎部門優秀演題賞 
  三浦美月 博士前期課程1年(55期)

 ところで、医科栄養学科の今年の新入生が栄友会60期生となり、前身の栄養学科誕生から60年目(医科栄養学科としては10年目)を迎えています。全国の国公私立の栄養学分野の大学で指導的な立場にいるメンバーは150人を超えています。
 栄友会の運営には蔵本キャンパスの教員が役割を分担して担っていますが、何名かが栄転で県外へ異動し、海外(米国)への研究留学のため徳島を離れるメンバーもあり、その後には新しい教員の方々(51期生)に入って頂くことにいたしました。徳島大学の7つの同窓会(びざん会)のうちの一つとしてその一翼を担い、びざん会の皆様との交流を続け、徳島大学の発展に寄与できますよう様々な事柄を共有させていただけますよう、今後ともよろしくお願い申し上げます。

睦眉会(医学部保健学科同窓会)

会長 久米 博子(くめ ひろこ)

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 日本全体でかなりの注目度だった今回のWBC。大谷選手など多くの有名選手が出場したこともあり勝ち上がっていく姿、そして、優勝の結果を受けて日本中に感動と勇気を与えてくれた侍ジャパンには感謝しかありません。このように日本全体で一体感を感じると改めて日本を誇りに思うことができました。
 睦眉会は、徳島大学医学部保健学科、同大学院保健科学研究科、ならびに前身校を含めた同窓会です。
平成8年に発足し、会の目的は、会員相互の親睦及び母校の発展を図り、保健医療の向上に寄与することです。会員には、卒後、看護師、診療放射線技師、臨床検査技師、助産師、保健師等の免許を取得し活躍する正会員、学生は準会員、教職員等の特別会員で構成されており、新老虎机平台5年4月現在の正会員数は、7,755名となっております。
 さて、新型コロナウイルスによって今まで当り前だと思っていたさまざまな日常生活が奪われました。しかし、それが逆に、当たり前の日常に感謝するというきっかけを作りました。そして、何が大切なのか、これまで自分の力だと思っていたことも、実は多くの人に支えられていることに気づかされました。長引く自粛生活の中で、忘れかけていた人と人の関わりや人への感謝の気持ちを思い出させたのは、コロナの功績なのかもしれません。新老虎机平台5年5月8日からは、新型コロナウイルスの感染法上の分類が季節性インフルエンザと同じ「5類」に引き下げられ、感染者の外出自粛や医療費の負担、マスク着用、医療機関への受診など、これまでと対策が大きく変わります。
 睦眉会では、卒業?修了式や入学式で学生さんにお会いできる機会が得られませんでしたが、新老虎机平台4年度の医学部各賞授与式に出席し、睦眉会からのお祝いの品を直接代表の方にお渡しすることができました。また、皆様のご協力で新老虎机平台5年2月21日に徳島大学睦眉会会報第22号を発行することができました。役員会は、現在Zoomで実施しておりますが、状況を見て参集での開催を検討していきたいと思います。
 結びとして、みなさまのご健康とますますのご活躍をお祈りいたしますと同時に、同窓会の運営につきまして、今後、更なる睦眉会の発展のために、引き続きご支援を賜りますようよろしくお願い申し上げます。



蔵歯会(歯学部同窓会)

会長 笠原 信治(かさはら しんじ)

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 蔵歯会は、本年3月に歯学科41期生35名、口腔保健学科13期生15名の卒業生を迎え、総数は2,315名(歯学科2,123名、口腔保健学科192名)となりました。
 本年5月には3年間に及ぶ自粛生活を余儀なくされた新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが引き下げられます。蔵歯会としても新型コロナ感染症拡大前の活動に徐々に戻していこうと考えていますが、理事会や支部長会議をオンライン化して定期開催にできたことや卒後研修セミナーをハイブリッド開催にして、全国の会員が広く参加できる開催形態になったことは、コロナ禍において良かったこととして今後も継続していきます。またホームページのリニューアルや会員交流サイト「蔵歯会ネット」の構築により、時間や距離に関係なく会務の連絡や報告、会員間交流ができるようになりました。ただ対面での交流が無くなり、温かく深い交流機会が失われたことは同窓会として本当に残念なことなので、早く再開しなければいけないと思っています。
 学生との交流機会も少なくなりましたが、高学年の学生は蔵歯会ネットにアクセスできる環境になりましたので、進路や地域歯科医療について情報提供するとともに、各地区の会員に相談ができる体制を作る予定です。またライフイベントの関係で同窓会に参加し辛い女性会員や役員との年齢差が大きい若い会員が参加しやすい環境を作って、同窓会への理解を深めてもらいながら参加を促す検討を始めています。

蔵歯会ホームページ  https://www.tokudai-d.net/



薬友会(薬学部同窓会)

会長 水口 和生(みなくち かずお)

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 薬友会会員の皆様には益々ご健勝にてご活躍のこととお慶び申し上げます。日頃は徳島大学薬学部並びに薬友会にご支援とご協力を頂き、誠にありがとうございます。
 前回のニュースレターからあまり時間は経過していませんが、最近の出来事を記します。
①3月23日にアスティとくしまで卒業式、修了式が行われました。薬学部生77名、修士33名、博士9名が巣立っていきました。
②第108回薬剤師国家試験結果が発表されました。本学の新卒は39名中38名合格、合格率97.44%で昨年度(97.7%)とほぼ同じ結果でした。新卒の合格率で見ると、国公立大学の中で、1位の東北大学(100%)に次いで2位、全大学の中で3位(1位 東北大学、2位 立命館大学98.98%)でした。徳島県薬剤師会長の私としても胸を張れる結果だと思います。
また土屋学部長の話では、今年の受験生が一括入試(学部3年になる時点で4年制と6年制に分別)の最終学年となり、次回第109回受験生は分割入試(大学入試の段階で4年制、6年制別々に出願)の第1期生となるそうです。
?DDS研究センターの設置
mRNAワクチンが社会に浸透し、次世代のジャンルと言われている「核酸医薬」が認知されるようになってきましたが、十分に効果を発揮するには、それらを安定にかつ正確に体内に運ぶ薬物送達システム(Drug Delivery System: DDS)が必要です。
土屋学部長から聞いたところでは、本学薬学部にはDDSを研究している研究者が多く在籍していることから、革新的DDS開発を目指すことを目的に、新老虎机平台5年度からDDS研究の
拠点として大学院医歯薬学研究部内に「DDS研究センター」を設置することにしたそうです。今後は本センターにおいて、企業や他大学との共同研究、若手研究者の育成が期待されます。
④100周年記念事業
新老虎机平台5年11月3日に徳島大学薬学部創立100周年記念式典?記念講演会を実施するべく準備しています。薬友会も全面的に協力しており、会員の皆様には、この趣旨をご理解頂き記念事業へのご参加と募金事業へのご協力をよろしくお願いいたします。



工業会(工学部?理工学部?生物資源産業学部同窓会)

理事長 林 宏二郎(はやし こうじろう)

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 同窓会の皆様方におかれましては益々ご盛栄のこととお慶び申し上げます。「工業会の活動状況」についてご報告させて頂きます。
 新老虎机平台5年3月の徳島大学の卒業式、修了式では、工学部?理工学部569名、生物資源産業学部101名、大学院修士課程330名、大学院博士後期課程14名の方々がめでたくご卒業、ご修了されました。ご卒業ご修了されました皆様方が今後工業会正会員として工業会活動をご支援いただけることを期待致しております。
 また、4月の徳島大学入学式では、理工学部には680名、生物資源産業学部には108名、博士前期課程372名、博士後期課程17名の新入生を迎えました。そして、工業会は会員総数3万名の大きな組織と成っております。
 また、工業会の母体であります徳島大学工学部が昨年10月、記念すべき創立100周年を迎えました。大学は昨年11月3日に「創立100周年記念式典」を開催すべく計画を進めておりましたが、昨今のコロナ過の影響で本年に延期せざるを得ない状況と成りました。幸い、コロナ禍も少し落ち着いてきた状況の中で本年5月14日(日)に「工学部創立100周年記念式典」が、国内外から多くのお客様をお招きし、ホテルクレメント徳島でめでたく開催されました。それに時を合わせて、5月13日(土)に工業会総会をホテルグランドパレス徳島で対面開催致しました。久しぶりの対面開催で全国18支部の支部長および近畿支部連合会会長もご出席戴き、支部長会議、総会、記念講演会そして懇親会と有意義なひと時を過ごすことが出来ました。工業会と致しましてはコロナ禍が収束すれば、今まで活動を抑制されておりました支部活動が今後再開されていくものと期待しております。

 

活躍する卒業生の紹介

渭水会(教育学部?総合科学部同窓会)

濱田 治良(はまだ じろう)

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徳島大学名誉教授
心理物理学者

【略歴】
  昭和22年8月 徳島市出身で福井県生まれ
  昭和46年 徳島大学教育学部小学校課程心理学教室 卒業
  昭和48年 大阪教育大学大学院教育学研究科修士課程 修了
  昭和51年 北海道大学大学院文学研究科博士課程 単位取得満期退学
  昭和51年 北海道大学文学部助手
  昭和55年 文学博士(北海道大学)
  平成2年   徳島大学総合科学部教授
  平成3年   ドイツ?ドルトムント大学感覚神経生理学研究所 客員研究員
  平成25年 定年退職

●主要著書
  濱田治良(2008)明るさ錯視における興奮と複合的抑制 風間書房
  濱田治良(2020)パターン認知の心理物理学 風間書房
  Hamada, J.(2023). Psychophysics and Experimental Phenomenology of Pattern Cognition.
           New York: Elsevier Academic Press.

●審査論文
  英文誌 16編、邦文誌 21編

●所属学会
  日本基礎心理学会(終身会員)、中国四国心理学会(名誉会員)

●海外研究者?学部生の招聘
  1992年:藤井?大塚国際教育交流資金(ドルトムント大学から1人)
  1993年:日独センターベルリン奨学生(アムステルダム大学から1人)
  1994年度:徳島大学国際教育交流資金(アムステルダム大学から1人)
  1997年:徳島大学国際教育交流資金(ドルトムント大学から1人)

●受賞等
  1976年:ヤング サイコロジスト としてパリに派遣される
  康楽賞:1970年度学生の部、1983年度教官の部

●学部?大学院
  1994年度学生委員会委員長
  1999年度教務委員会委員長
  大学院臨床心理学専攻の設置(2003年4月)に尽力

●渭水会
  会報?広報代表者:1987‐2018年度
  理事長:2006‐2011年度
  副会長:2014‐2018年度

 濱田治良氏は徳島大学教育学部で実験?数理心理学を学び、大阪教育大学大学院教育学研究科修士課程在学中に京都工芸繊維大学において色覚の実験に携わりました。その後、北海道大学文学研究科博士課程に進学し、同大学応用電気研究所で輪郭線知覚のコンピューター シミュレーションを行い、次いで同大学文学研究科および助手時代に明るさ錯視の心理物理学的実験を実施されました。1982年に母校の教育学部?総合科学部に赴任してからは対称性認知などの実験的?理論的研究を推進されました。現在は、それらの新老虎机平台にもとづいて上記2023年出版の『パターン認知の心理物理学と実験現象学』と題する英語版をはじめ本の執筆に専念されています。氏は研究当初より人間理解の一つの試みとして感覚?知覚?認知のメカニズムを心理学的?数学的に解明することを目標にしています。また、氏は今までを振り返って何処に居ても何事にも代えがたい“研究の自由”に恵まれていた、と回顧されています。

 

 

青藍会(医学部医学科同窓会)

桜井 えつ(さくらい えつ)

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 昭和45年徳島大学医学部医学科を卒業。当時の学生運動の影響で即医局には入らず、高知赤十字病院で医師としてのスタートを切りました。その後第二内科に在籍しながら、県立三好病院?国立高知病院?阿南医師会病院などに勤務。昭和58年から実家の住友医院に帰りました。父の医師としての姿勢を手本に地域医療に徹し現在に至っております。この度日本医師会などが長年地域医療に貢献した医師を表彰する「第11回赤ひげ大賞」に選ばれました。なぜ選ばれたか疑問に思いましたが、「女性医師の立場からの地域医療」としての観点から選考されたとのことでした。20年くらい前の女性の職場環境は厳しいものがありました。当時妊娠?出産は別として育児?家事?介護も女性がするものという固定観念があり、やむなくリタイアする医師もありました。医療内容が日々進歩するのに、増えている女性医師が活躍しなければ医療は崩壊するとの考えから、同じ気持ちを持つ仲間たちと徳島県医師会内に「女性医師部会」を立ち上げたのを機に「性差医療の勉強会」「市民へのアンケート?啓蒙活動」など様々な活動を行いました。これらの行動が女性医師の地位を高め活動の場を広げたとして評価されたと思います。次第に社会全体からの支援も拡大され、現在はあらゆる場所で活躍される女性医師が多くなり、喜ばしく思っております。本年3月3日に赤ひげ大賞の表彰式に行ってまいりましたが、若い医学生たちと話すことができました。この人たちの将来も明るく輝かしいものであってほしいと思いました。
 私は女性医師部会が男女共同参画委員会に改編されたのを機に、若い世代に将来を託し専ら本業に専念しておりましたが、平成29年7月から4年間青藍会会長を努めました。同窓意識が希薄になりつつある状態に危惧感を覚えておりましたが、徳島大学70周年記念事業では、まだまだ熱い気持ちを持っておられる方が多くあることを知り安堵し、母校徳島大学がますます発展することを心から願っております。


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           本年3月3日に赤ひげ大賞の表彰式

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栄友会(医学部栄養学科?医科栄養学科同窓会)

花本 美奈子(はなもと みなこ)

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【現職】
 認定栄養ケア?ステーションLINK 代表

【略歴】
 平成7年3月   徳島大学医学部栄養学科 卒業(第28期生)
 平成9年3月   徳島大学院人間自然環境研究科修士課程 修了(学術修士)
 平成9年4月   長崎大学医学部附属病院栄養管理室
 平成11年9月 東海大学医学部附属病院栄養科 
 平成24年4月 都立総合医療センター栄養科(非常勤)
 平成26年1月 栄養ケアサポートLINKのぼりと設立代表
 平成27年4月 大妻女子大学非常勤講師
 平成30年9月 認定栄養ケア?ステーションLINK(名称変更)代表

【資格】
 平成7年   管理栄養士    
 平成19年 日本糖尿病療養指導士機構糖尿病療養指導士
 平成26年 日本在宅栄養管理学会 在宅訪問管理栄養士
 平成30年 日本栄養士会 在宅栄養専門管理栄養士

 花本氏は、平成7年に徳島大学医学部栄養学科(28期)を卒業、平成9年に徳島大学院人間自然環境研究科修士課程を修了されました。その後、長崎大学医学部附属病院栄養管理室、東海大学医学部附属病院栄養科、都立総合医療センター栄養科などで管理栄養士としての経験を積まれました。この病院勤務の経験を基に、平成26年に個人事業主として「栄養ケアサポートLINKのぼりと」を設立し、平成30年からは認定栄養ケア?ステーションとして地域の医療機関や事業者と連携して在宅療養者の栄養支援に取り組まれています。高齢者人口がピークを迎える2040年に向けた在宅栄養分野の人材育成は喫緊の課題であり、関連学会活動や研修の運営を通じてできた全国の在宅栄養管理栄養士との繋がりが財産になっているそうです。ちなみに、日本栄養士会ホームページ(https://www.dietitian.or.jp/career/certifiedspecialist/)に在宅栄養専門管理栄養士の活動が掲載されています。
 在学中の思い出をお尋ねいたしましたところ、「元々は動物が苦手であったためラットのお世話や解剖が大変でしたが、4年生の夏休みに毎日大学に通って院生の先輩とストレスの種類の違いが餌の選択に影響を与えることを明らかにしたことで、地道な実験の繰り返しが栄養学の基礎になることを学びました。また、友人の誘いでヨット部に入部したことは、社会に出て役に立ったことです。荒天の大波小波のなかで転覆や衝突を回避するためのルール決めなど安全を確保するには出艇前の準備が大事であること、危険を感じたら速やかに撤退するリスク管理など大切なことを経験できました。また、他学部の先輩後輩との交流で、栄養学科だけではない繋がりや考え方を得ることができました。社会に出て多くのターニングポイントがありますが、やったことがない分野でも機会を頂けたら勇気を出して飛び込むようにしているのはきっとヨット部のおかげかなと思います。」と、おっしゃっておられます。
 最後に、在学生や後輩へ向けて『九州から関東への求人をご紹介いただいた際、武田英二教授(旧 病態栄養学講座)から「女性はライフイベントが続いて休む時もあるけれど、仕事を続けていれば本当に必要とされる場所で必ず声が掛かりますよ。少しずつでも続けることです。」とアドバイスをいただきました。本当にその通りで、就職?結婚?出産?育児?介護と変化するライフステージの只中で継続の大切さを実感しています。在校生の皆様も卒後はいろいろな局面に遭遇すると思いますが、変化を恐れずに周囲と協力しながらキャリアを繋げてください。』とのメッセージをいただきました。


 

睦眉会(医学部保健学科同窓会)

中前 光弘(なかまえ みつひろ)

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【現職】

 地方独立行政法人 りんくう総合医療センター
  診療支援局次長 兼 放射線部門長(診療放射線技師長)兼 危機管理室参事
 公益社団法人 日本放射線技術学会 理事

【略歴】
 昭和62年3月   徳島大学医学部附属診療放射線技師学校 卒業
 昭和62年4月   奈良県奉職(奈良県立医科大学附属病院中央放射線部 配属)
 昭和62年5月   診療放射線技師免許取得
 平成元年7月 奈良県立五條病院放射線科 異動 
 平成5年4月     奈良県立医科大学附属病院中央放射線部 異動 
 平成15年      保健衛生学学士取得
 新老虎机平台2年3月     奈良県 退職
 新老虎机平台2年4月     地方独立行政法人りんくう総合医療センター 入職(放射線技術科科長)
 新老虎机平台3年4月     同 診療支援局 局長補佐 兼 放射線部門長
 新老虎机平台4年4月     同 診療支援局 次長 兼 放射線部門長
 新老虎机平台5年4月     現職

 中前氏は、徳島大学医学部附属診療放射線技師学校を卒業後、奈良県職員として県立医科大学附属病院、県立五條病院の医療現場で経験を積まれ、保健衛生学の学位をはじめ、各種の認定資格を取得されました。また、臨床現場で放射線技術に関する研究に取り組まれ、ディジタルX線単純撮影領域の画像処理や視覚による画像評価法の第一人者として活躍されてきました。
 特に学会等の社会活動にも積極的に参加し、2019年には公益社団法人日本放射線技術学会の理事として、プログラム委員長、学術委員長などを歴任されています。また、関西地区CR研究会、関西画像研究会など勉強会の幹事として、診療放射線技師の新人教育や卒後教育にもご尽力されています。
 2020年からは、放射線技術の専門家としての豊富な知識と経験を活かし、地方独立行政法人りんくう総合医療センターで放射線部門の長のみならず、診療支援局の次長として医療専門職の中心となってチーム医療の実践や人材育成に貢献されておられます。


 

蔵歯会(歯学部同窓会)

髙橋 克(たかはし かつ)

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【現職】

 公益財団法人田附興風会 医学研究所北野病院 歯科口腔外科 主任部長
 医学研究所保健?健康研究部 研究主幹
 トレジェムバイオファーマ株式会社 共同創業者、最高技術責任者CTO

【略歴】
 1989年3月 徳島大学歯学部歯学科 卒業(7期生) 
 1989年6月 京都大学医学部附属病院、研修医
 1990年6月 洛和会音羽病院口腔外科、医員
 1995年4月 日本学術振興会特別研究員(PD)
 1995年5月 南カリフォルニア大学、米国、客員研究員
 1996年5月 NIH-NIAMS, 米国、客員研究員
 1999年4月 京都大学大学院医学研究科感覚運動系外科学講座口腔外科学分野、助手
 2007年7月 京都大学大学院医学研究科感覚運動系外科学講座口腔外科学分野、講師
 2013年4月 京都大学大学院医学研究科感覚運動系外科学講座口腔外科学分野、准教授
 2020年5月 トレジェムバイオファーマ株式会社、最高技術責任者CTO
 2021年1月 公益財団法人田附興風会医学研究所北野病院歯科口腔外科、主任部長

 髙橋克氏は希少疾患先天性無歯症患者の欠損歯を再生する新規抗体医薬品の開発に従事されています。先天性無歯症患者は、幼少期から無歯症となるため、根治的な治療として歯の再生治療の開発が強く望まれています。先天性無歯症の欠損歯を再生するヒト抗USAG-1抗体の最終開発候補物TRG035の有効性安全性を確立し、臨床応用への道筋をつける。本開発は、髙橋克氏を中心とする研究グループで進め、マウス抗USAG-1抗体は、先天性無歯症モデルマウス?ビーグル犬において単回全身投与にて欠損歯を回復できることを明らかにしました。PMDA RS戦略相談対面助言にて非臨床試験の項目を確定しています。共同研究企業は、本新老虎机平台活用事業として起業した京大発ベンチャーのトレジェムバイオファーマ株式会社です。そこで細胞を用いない臨床展開が可能な、歯を再生する「歯再生治療薬」を開発するために、USAG-1蛋白の機能を抑制する中和抗体を製造して最適化を進めた結果、ヒト抗USAG-1抗体をTRG035に絞り込み、先天性無歯症患者に、TRG035を単回静脈内投与することにより、歯を支える歯槽骨と共に永久歯を回復させることができました。将来的には一般の欠損歯に、永久歯の後継歯(第3生歯)を形成させることにより適応拡大し、未病対策として健康寿命の延伸に繋げることを目指しています。今後も髙橋克氏のますますのご活躍を祈念いたします。


 

薬友会(薬学部同窓会)

森戸 克弥(もりと かつや)(新62回卒)

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【現職】
 京都薬科大学薬学部 助教(衛生化学分野)

【略歴】
 平成26年3月 徳島大学薬学部薬学科 卒業
 平成26年4月 JCRファーマ株式会社 入社
 新老虎机平台2年3月   徳島大学大学院薬科学教育部創薬科学専攻博士後期課程 修了
         学位取得(博士(薬科学))
 新老虎机平台2年4月   京都薬科大学薬学部 助教(衛生化学分野)
 現在に至る

 森戸克弥氏は薬学部時代、一般に認知されていなかった「生理活性脂質」というテーマに興味を持ち、脂質の生体における役割を知りたいと思い衛生薬学分野(徳村彰教授(当時)?田中保准教授(現:徳島大学生物資源産業学部?教授))に配属を希望されたそうです。卒業後企業に就職されましたが基礎研究への思いが高まり大学院(小暮健太朗教授?田中保准教授(同))への進学を決め、同分野にて学位を取得されました。
 森戸克弥氏は衛生薬学分野で過ごした時代を振り返り、研究室の自主性を重んじる風土が研究の楽しさを知るきっかけになったと追想されており、現在は京都薬科大学薬学部衛生化学分野にて生理活性脂質と神経?精神系疾患との関連について精力的に取り組んでおられます。
 森戸克弥氏から薬学部の後輩に向けて、『学びも遊びも「どうせやるなら精一杯やる」ことが大切だと思っています。そうやって積み重ねていった知識や人間関係が成功体験に繋がり、皆さんの人生を豊かにしてくれるはずですので、ぜひ学生時代にいろいろなことにチャレンジしていってください。』というメッセージをいただきました。
薬友会より、森戸克弥氏の今後益々のご活躍をお祈り申し上げます。

 
 

工業会(工学部?理工学部?生物資源産業学部同窓会)

亀島 隆(かめしま たかし)

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【現職】

 大塚化学株式会社常務執行役員?東山フイルム株式会社
 代表取締役社長

【略歴】
 工学部応用化学科 昭和62年 卒業
 大学院工学研究科修士課程 平成元年3月 修了
 平成元年4月 大塚化学株式会社入社 徳島研究所材料研究室に配属
 平成16年1月 同社 機能材料研究所リーダー
 平成19年3月 同社 新規事業開発室 高機能ポリマーグループリーダー
 平成21年6月 同社 総合研究所 リビングポリマーグループリーダー
 平成27年1月 同社 化学品事業本部 ケミカルソリューション事業部 部長
 平成31年3月 同社 執行役員 化学品事業本部 ケミカルソリューション事業部長
 新老虎机平台3年1月   同社 執行役員 化学品事業本部 情報電子?モビリティー事業部長
 新老虎机平台3年3月   同社 常務執行役員 東山フイルム株式会社 代表取締役社長

 亀島隆氏は徳島県ご出身であり、平成元年に本学大学院工学研究科応用化学専攻修士課程を修了され、大塚化学株式会社に入社されました。在学中からラジカル重合を研究テーマとされていた亀島氏は、同社の研究所において新しいリビングラジカル重合法を中心に技術開発に尽力され、その成果は同社の高分子材料事業に貢献するのみならず、学術的にも高く評価されています。平成31年には、同社の執行役員に抜擢され、さらに新老虎机平台3年からは東山フイルム株式会社の社長に就任されました。同社はタッチパネルに使用されるハードコートフィルムなどの機能性フィルムを主力製品としており、前述のリビングラジカル重合技術を活用した高品質化?高付加価値化を目指した事業を展開していることから、ご自身が長年にわたり研究されてきた経験を活かして事業を統括されています。研究開発における多大な功績に加え、学会活動等の社会貢献も顕著であるとともに、人柄も誠実で温厚な方です。現在は名古屋在住で大変お忙しいようですが、機会があれば母校にも立ち寄りたいとのメッセージをいただきました。

学長挨拶

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最終更新日:2023年5月25日

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