ニュースレター(第8号 平成24年度上半期版)(1MB)

平成24年上半期の本学の現況について

 

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徳島大学長 香川 征

 

東日本大震災から一年以上経過した今も、復旧?復興が遅れています。また予想されたように原発問題が大問題として残っています。さらに政治では消費税問題等、解決が困難な事柄が山積し前進していません。

そのような状況の中で、国立大学法人には現在、改革をスピードをもって進めるよう政府、文部科学省から迫られています。そして「今後の国立大学の改革について(基本的な考え方)」の中に「『大学群』の創出、人事交流の促進等により知の競争力の向上に努めることが重要であり、一法人複数大学方式(アンブレラ方式)等の多様な制度的選択肢の考え方、国立大学運営費交付金の配分基準などについての更なる整理が必要である」と述べられ、本格的な改革がはじまろうとしています。

そのような現状の中、本学では、グローバルな考え方ができ、地域貢献にも対応できる人材育成に努力したいと思っています。今後とも同窓生の皆様には、より一層のお力添えをいただきますようお願い申し上げます。

 

同窓会の活動状況

 

渭水会(総合科学部同窓会)

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理事長 濱田 治良

渭水会々報第40号を発行しました。その表紙は「あすたむらんどアートプロジェクト 水環境と彫刻」の作品で飾られ、制作者である鎌田邦宏様に概略を解説して頂きました。次いで二期目となられた石川榮作学部長にご挨拶を頂きました。「総合科学部では今」では前就職委員長の平井松午教授に、社会人としての基礎力を有し、社会的自立?職業的自立が可能な人材育成に大学がどの様に取り組んでいるかを解説して頂きました。また、新連載の「うたのふるさとを訪ねて」が始まり、「第九」について浅野司郎様にご寄稿頂きました。次いで東京工業大学の丸山茂徳教授には連載で「生命の誕生と進化」についてご寄稿頂きました。また、東日本大震災を特集として組み、臨床心理士として現地入りした内海千種准教授に体験談を寄稿して頂きました。

一方、「助任の丘」に植樹された蜂須賀桜について佐藤義忠様に解説して頂きました。Let's sports Vol. 2では徳島大学?大学開放実践センターの田中俊夫教授に阿波踊り体操について説明して頂きました。

 

青藍会(医学部医学科同窓会)

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会長 仁木 敏晴

去る3月23日に平成23年度徳島大学卒業式が挙行され、午後からは長井記念ホールにおいて医学部3学科合同の各賞授与式が行われた。医学科からは88名が卒業し、それぞれ初期研修のため全国の研修病院に巣立って行った。各支部の先輩青藍会会員の皆さんには、新しく入会した後輩会員を温かく迎えてあげていただきたい。また4月6日には徳島大学入学式があり、午後からは青藍会主催で医学部医学科新入生114名の歓迎会が行われた。先輩を代表して徳島県保健福祉部医療健康総局次長の石本寛子先生(学部25期)、徳島大学大学院HBS研究部総合診療医学分野教授の谷憲治先生(学部28期)、同研究部環境病理学分野助教の高須千絵先生(学部53期)の3先生から、それぞれの経験を通しての温かい歓迎と励ましのお話をしていただいた。

会員の皆様、来る7月16日(海の日)には青藍会総会が青藍会館において開催されます。皆様のご出席を心からお待ちしています。

 

栄友会(医学部栄養学科同窓会)

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会長 津田 とみ

栄友会は、徳島大学医学部栄養学科および大学院栄養生命科学教育部の同窓生の交流と親睦ならびに母校の発展を支援する目的で組織された同窓会です。本年4月には、新入会員62名(学部49期生54名、他大学からの大学院生8名)を迎え、会員総数は2646名となりました。昨年度も、栄友会総会の開催、会報発行、役員会など、例年通りの活動を無事終えることができました。また、栄友会のホームページも長らく休眠状態でしたが、本年4月より新しいホームページに移行しました(http://eiyo.jimdo.com)。びざん会の皆様にも相互の交流のためにご活用いただけましたら幸いに存じます。

さて、今年度の入学生が49期生とありますように、栄養学科は創設50周年を目前に控えております。栄友会でも、栄養学科の現教職員と共に、50周年記念事業の計画に携わってきました。昨年度より実行委員会が組織され、現在、着々と準備が進められております。栄養学科の益々の発展を願い、同窓生の全面的にサポートにより50周年記念事業を成功させたいと願っております。びざん会の皆様にも今後とも暖かくご支援いただけますようお願い申し上げます。

 

睦眉会(医学部保健学科同窓会)

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会長 河田 明男

医学部保健学科同窓会「睦眉会」は24年3月末現在5993名を擁する医療技術者(看護師、臨床検査技師、診療放射線技師、助産師)で構成する同窓会です。平成8年に発足し16年目を迎えることとなりました。初代?後藤、2代目?手塚会長と歴任され私が3代目となっております。会の運営は名誉会長(保健学科長)の下、会長1、副会長4、学内理事7、理事12、監事2で運営されております。

活動は総会(1/年)会誌発行(1/年)役員会(数回/年)名簿発刊(不定期)入学?卒業式参列、医学部各賞授与式参列、新入生歓迎昼食会参加、同窓会連合会出席、等々が挙げられます。会の責務としては卒業生と在学生を繋ぐ役割、親睦の増進等が挙げられます。各位におかれましては当会の活動趣旨を御理解の上、各種行事へなお一層の御協力を賜りたく存じます。

職業の発展には「教育」が不可欠であります。医療の世界においては、確立した教育こそが安全?安心を担保する事を実現出来るのです。大学での教育、卒後教育、一般人を対象とする教育等のさらなる展開が求められている事は周知の事実であります。まさに現代日本は高度な倫理観に裏付けされた、優秀な医療技術者の活躍を期待しております。これに応えるためにも「大学院?博士課程」の開設による教育は時宜を得たものであると言えます。

一方身近な課題としては、競争と淘汰の時代の到来が挙げられます。平成24年3月末には徳島文理大学の4年制卒業看護師が誕生し、25年3月末には四国大学の卒業生が誕生します。また、24年4月には徳島文理大学?放射線技術学科が開設されました。看護師、診療放射線技師の両分野においては競争の時代がスタートしました。しかし徳島大学の強みは「医学部?医学科」の存在です。基礎と臨床のエキスパートによる実践教育の強みは他の追随を許さないと自負している処です。各専門分野に学ぶ学生諸君は自信を持って勉学に又実習に励んでいただきたいと存じます。

睦眉会はその理念にもありますように「保健医療の向上に寄与することを目的とする」事は、在校生の日常生活を物心両面でサポートしていく事で実現できるものであると考えております。

 

蔵歯会(歯学部同窓会)

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会長 薦田 淳司

平成24年3月に、本学歯学部歯学科を30期生54名、歯学部口腔保健学科を2期生16名が卒業し、この蔵歯会に入会いたしました。卒業生の合計は1719名になりました。その中でも教授陣を学内に7名、学外に5名輩出するなど、全国各地で同窓生が活躍しています。関東、東海、滋賀、京都、大阪、兵庫、岡山、香川、愛媛、高知、徳島の11支部と大学支部が設立されております。同窓会本部では、庶務?渉外、広報、福利厚生、学術、会計の担当部署があり、定期評議員会、総会、支部長会議を4月に開催、2年に1回会員名簿を作成、年1回会報誌を発行しています。会員の慶弔時に電報?花輪等を送り、災害時には見舞金を支給しています。また、ホームページhttp://www.tokudai-d.netを開設しています。

歯学部との連携も密にしており、毎年12月には歯学部と共同で進学?就職ガイダンスを開催し、卒後10年ほど経て活躍されている卒業生と卒後間もない臨床研修中の卒業生による講演会を開き、歯学部生が進路を決めていくうえで必要な情報を提供しています。また、4月の総会の後には、歯学科6年次と口腔保健学科4年次の学生を招いて支部説明会と懇親会を開催し、支部における歯科の状況を説明したり、進路相談を受けたりしています。

また、母校徳島大学に設立された同窓会連合会の一員として、毎年徳島で開催されるびざん会、1年毎に交互に開催される関東びざん会と近畿びざん会に参加し、他学部の卒業生とも交流を深めています。

 

薬友会(薬学部同窓会)

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会長 山下 修司

徳島大学薬友会は徳島大学薬学部と徳島大学大学院薬学研究科の発展の支援とともに、会員相互の交流と親睦を目的に、卒業生、在学生、教職員等により構成されています。薬友会の主な活動内容は、1)会員名簿の発行、2)薬友会誌の発行、3)卒業生への記念品贈呈、4)支部大会の開催、5)創立記念事業などの各種事業であり、平成23年度末時点で学部卒5,038名、大学院卒1,641名の合わせて6,679 名の会員を有する同窓会組織です。薬友会には8つの支部があり、支部総会が活発に行われ会員相互の親睦を深める機会となっております。

24年度は薬友会が行う大きな事業であります薬友会誌と会員名簿の発行が予定されております。薬友会誌は薬学部の近況、卒業生の活躍状況、支部の活動状況、クラス会等に関する情報をまとめ2年毎に発行しており、現在編集委員会を中心に準備を進めております。また会員名簿は薬学部?薬友会および会員相互の情報交換の支援のために3年毎に発行しており、現在発行に向けての作業が進んでおります。

今春は薬学6年制の卒業生が初めて出ることで薬学関係者には大変注目されておりました。徳島大学薬学部では4年生の創製薬科学科(40名)と6年生の薬学科(40名)の2学科制を導入しており、今春初めて6年生の卒業生および博士課程前期の修了生を送りだしました。薬学6年制はまだ堵についたばかりでこれから幾多の変遷を経ながら制度として落ち着いていくのではないかと思います。

これまで長年薬友会活動の中心となりその発展に多大な貢献をされ、今春退任された平岡功前会長と高石喜久前薬学部長にはこの場をお借りして感謝申し上げます。なお両氏にはそれぞれ薬友会の顧問および理事として今後とも薬友会の活動にご支援いただけることになっております。

薬学部は2012年に創立90周年を迎えます。薬友会は、このような伝統のある薬学部と卒業生?修了生を結ぶ役割をこれからも果たして行きたいと考えています。

 

工業会(工学部同窓会)

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理事長 藤田 定吉

このたび、平成24-25年度の工業会理事長を務めることになりました。どうかよろしくお願い致します。

ところで、昨年の3.11東日本大震災より1年余り経ち、現地では様々な課題と向き合いながら復旧?復興に取り組んでいるようです。まだまだ時間は必要かと思いますが、改めて被災されました皆様にお見舞いと哀悼の意を表し、早く普通の生活に戻れますようお祈り致しております。

さて、徳島大学工業会は、その前身である徳島高等工業時代に設立された歴史ある同窓会組織であり、会員数はおよそ25,000人を超え、「会員相互の親睦と母校の隆昌をはかり進んで産業の発展に寄与する」との目的のもと、本部はもとより関東から九州に至る全国16支部で活動を行っております。本部の主な活動としましては、会報?名簿の発行、ホームカミングディの実施(総会時に開催)、支部活動への援助、国際交流助成、非常勤講師(会員)への旅費支援、卒業生?修了生の表彰等を実施しております。又、工業会の活動内容や大学の最新情報を知っていただくためのメール配信システムを立ち上げ、会員の皆様に登録のお願いをしております。一方、平成20年度には、工業会と母校との連携強化のため、「工業会T&E会」を設立し、産学による共同研究等をテーマに、毎年、関東地区、関西地区、四国地区において開催しております。

同窓会組織は親睦の場であり、また、学科?世代という垣根を越えての交流と情報交換の場としての役割は大きく、会員の皆様が積極的に参加、活用して下さいますようお願いし、活動報告と致します。

 

六一会(大学開放実践センター同窓会)

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会長 佐々木 隆

この間の活動は大学祭を始め理事、会員のご協力をいただき大きな成果を生んでいる。

講演会は空席が少なくなり満員に近い状態が続いている。用意した資料が足りず急いでコピーする事もある。

去る3月29日開催のawaサポートセンター長 本仲純子特任教授の命題、食品添加物と健康の講演会は盛況だった。

六一会開催の講演会は活動の中心で充実した人生を送る為人間力を高めるものを求めたい。

24年度事業計画では総会時には100名山登山をまもなく達成する元教員の中島氏による元気の秘訣、大学祭開催事には第九 鳴門事務局長浅野氏の国文祭を祝うを予定している。

7月開催予定のパソコンは楽しい 県シルバー大学京野OB会長の輝いて生きる 数字3の不思議、9月開催予定の黄 麗氏の日本と中国文化の違い、2月開催予定の徳島大学馬場教授による徳島の活性化と生涯学習の推進と興味深いタイトルの講演会を開催する。

会員の拡大はやはりいつも困難な課題だが今年度の入会受付の活動を行う中で新たな発見もした。

六一会活動展の参照を進める会話の中でうんと議論が発展する事も珍しくない。講演会のポスターを紹介しながら活動状況を説明するやり方が喜ばれるのだ。

5月15日開催予定の総会では新たに二つの同好会がスタートするが会員拡大は地道な活動の中から生まれると信じたい。ハイキング倶楽部とパソコン倶楽部がスタートする。それぞれ時代のニーズと合致しており六一会の活性化につながるに相違ない。

4月20~21日、上勝町での六一会役員研修会には開放実践センターの馬場教授も参加して下さりさまざまな課題について一緒に考え議論して頂いた。我々にとってうれしい限りである。

大学開放実践センターでは新年度人事異動でエネルギッシュな係長も着任し公開講座の発展が期待される。

六一会の活動は当然徳島大学の前進に貢献するものでなくてはならない。

昨年来の大学祭参加を始め活動の中身は充実し訪ねていただいた県民に喜ばれている。

しばらく身体の検査をしていなかったので気にとめていたのだが医師の勧めもあり、新年早々実施した。20項目以上の検査結果をいただいたがほとんど基準値の範囲内であった。肝機能、血糖値など30年ぶりにOKの数字なのだ。山の会に加入し5年5カ月が経過しているが例会山行やそのためのトレーニングが功を奏していると考える。今、人生90年の時代を元気に暮らす為、出来るだけ医療費のかからないよう心がけなければならないと思う。

六一会の活動が元気の会員の源になるよう期待する。

徳島大学の生涯教育の推進に寄与するため県民の充実した人生を送る為に六一会が少しでも役割を果たすことが出来たらと思う毎日である。

 

卒業生紹介

各界でご活躍される卒業生をご紹介します。

 

渭水会

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石井 博 いしい ひろし

教育学部 1984年卒業

徳島市教育委員会教育長

 

平成17年 徳島市城西中学校長

平成19年 徳島県教育委員会体育健康課長

平成21年 徳島市教育委員会教育長

徳島県市町村教育長会会長

平成23年 全国都市教育長協議会副会長

四国都市教育長協議会会長

 

徳島大学教育学部を卒業後、徳島県立三好農林高等学校に赴任。のち徳島大学学校教育学部附属中学校、美郷中学校、城西中学校、城東中学校?徳島市教育委員会?徳島県教育委員会などに勤務。

専門教科は、保健体育。徳島県中学校体育連盟では、長年、剣道専門部長ならびに調査研究部長として、競技力の向上や研修の充実発展に努める。

現在は、徳島市教育委員会教育長として、徳島市の教育の推進に努めている。

 

青藍会

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林 皓三郎 はやし こうざぶろう

医学部医学科 1963年卒業

元神戸市環境保健研究所長

 

眼科大学院2年半後転職、東大医科研でウイルス免疫研究。

1972年から4年、Lab. of Oral Medicine, NIDR,NIHで Visiting Scientist:Radioimmunoassay、ウイルスによる糖尿病、ヘルペス免疫研究;24論文発表。

東大医科研助教授を経て神戸市環境保健研究所長。

通訳約150回、医学英語関係書6冊刊。

阪神大震災に被災し救援(バイオハザード施設、感染症対策等)に従事しWHO で被災トイレ問題提起。 バイオテロを炭疽菌事件の2年前に警告。

2003年退職後Lab.Immunology,NEI,NIH,の招待で2010年5月までStaff Scientist(米連邦政府職員)。

ヘルペス感染免疫の研究。多数の国際誌論文、講演、分担執筆書がある。

 

栄友会

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上西 一弘 うえにし かずひろ

医学部栄養学科 昭和59年卒業

女子栄養大学教授

専門分野:栄養生理学、骨ミネラル代謝

 

昭和59年 医学部栄養学科卒業

昭和61年 大学院栄養学研究科修士課程修了

昭和62年 雪印乳業株式会社生物科学研究所

平成  3年  女子栄養大学助手

平成12年 女子栄養大学専任講師

平成14年 女子栄養大学助教授

平成18年 女子栄養大学教授

 

上西一弘氏は、昭和59年に徳島大学医学部栄養学科を卒業し、昭和61年に同大学院栄養学研究科修士課程を修了された後、雪印乳業株式会社に入社されました。その後、平成3年より女子栄養大学に移られ、栄養生理学の教育?研究に携わっておられます。雪印乳業時代から現在まで、一貫して骨ミネラル代謝の栄養学、特にカルシウム摂取と骨粗鬆症の研究に取り組んで来られ、日本のミネラル栄養学の第一人者としてご活躍されておられます。

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」の策定ワーキングメンバー、日本骨粗鬆症学会の「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン」の策定委員としても精力的に活動されておられます。

最近では、NHKの「ここが聞きたい名医にQ」という番組で専門家として度々ご出演されるなど、多方面でご活躍されておられます。また、スポーツ選手の栄養サポートも行っており、東洋大学の箱根駅伝優勝にも貢献しています。

 

栄友会

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青山 敏明 あおやま としあき

医学部栄養学科 昭和60年卒業

日清オイリオグループ株式会社

執行役員 商品開発室、品質保証室、知的財産管理室担当

 

昭和60年3月 医学部栄養学科卒業

昭和61年4月 不二製油株式会社

平成13年6月 米国マサチューセッツローウェル大学研究員(留学)

平成14年1月 日清製油株式会社 研究所リーダー

平成18年7月 日清オイリオ株式会社 執行役員 横須賀事業場長 兼 中央研究所長

平成23年7月 日清オイリオグループ株式会社

執行役員 商品開発室、品質保証室、知的財産管理室担当

 

青山敏明氏は、昭和60年に徳島大学医学部栄養学科を卒業し、翌年、不二製油株式会社に入社されました。入社後、大豆ペプチドなどの商品開発や油脂の栄養研究に携わりご活躍されてきました。その後、米国マサチューセッツローウェル大学での留学を経て、平成14年より日清製油株式会社(現日清オイリオグループ株式会社)に移られ、構造油脂化学分野におけるリーダーおよびマネージャーとしてご活躍されてきました。この間、一貫して機能性油脂の開発に取り組み、同社の代表的な商品の1つである「ヘルシーリセッタ」の開発?商品化に携わってこられました。平成18年からは、同社の執行役員、中央研究所長として新商品の研究?開発を推進されておられます。

また、平成9年には九州大学より農学博士の学位を取得されています。現在は、同社の商品開発室、品質保証室、知的財産管理室の担当役員としてご活躍される傍ら、徳島大学医学部非常勤講師、帯広畜産大学産学官連携教授、鹿児島大学農学部客員教授、岡山県立大学地域共同研究機構客員教授、宮崎大学産官学連携センター客員教授等も務められ、産学連携の推進にもご尽力されておられます。

 

睦眉会

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高橋 里亥 たかはし さとい

徳島大学医学部附属助産婦学校 昭和43年卒業

びわこ学院大学教育福祉学部こども学科 教授

(社)日本助産師会監事、(社)日本助産師滋賀県支部支部長、

一般社団法人日本母性衛生学会評議員、滋賀県母性衛生学会副会長

 

昭和43年に徳島大学医学部附属助産婦学校を卒業後、助産師として5年間勤務され、母校である社会保険中京看護専門学校を出発として以後は教育の道を歩んで来られました。滋賀県立総合保健専門学校助産学科、津島市立看護専門学校、滋賀県立大学、白鳳女子短期大学専攻科助産学専攻の4つの新設校においてその開校に関わり、現在はびわこ学院大学教育福祉学部子ども学科で養護教諭の教育を担当しておられます。

助産婦学校の恩師である、今は亡き飯野クマ先生の大きな愛の心を大切に"助産師である前に人間であれ"との言葉を胸に、卒業から44年目を迎えられた今もなお、後進の育成に尽力されておられます。

 

蔵歯会

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日野出 大輔 ひので だいすけ

歯学部歯学科 昭和61年卒業 博士(歯学)

徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部口腔保健学講座

口腔保健衛生学分野 教授

 

日野出氏は歯学部第4期卒業生であり、卒後から歯学部予防歯科学講座の助手として教育、研究、臨床に従事してきた。同講座の講師、助教授を経て平成19年に新設された歯学部口腔保健学科の教授となり、平成20年よりは現職および徳島大学病院歯科衛生室長として、口腔保健の分野で活躍できる人材の育成に従事している。

研究面では口腔細菌の歯周病原性と口臭との関連性、妊娠期の口腔保健、喫煙による健康障害、学校保健における食育介入効果、更には入院患者に対する専門的口腔ケアの有効性など、幅広い分野のテーマについて、学士?修士学生への口腔保健学教育と連動した研究を遂行している。

また、歯科衛生士国家試験委員、全国歯科衛生士教育協議会理事、日本口腔衛生学会歯科衛生士委員会委員長として日本歯科衛生士会の認定制度に携わるなど、多方面で活躍している。

 

薬友会

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早川 堯夫 はやかわ たかお

昭和39年 徳島大学薬学部卒業

昭和47年 大阪大学大学院薬学研究科博士課程修了 薬学博士

 

昭和39年徳島大学薬学部を卒業後、同学部助手。昭和40年大阪大学大学院薬学研究科に入学、昭和47年同博士課程を修了し、薬学博士。昭和49年国立衛生試験所(現国立医薬品食品衛生研究所)入所、平成3年生物薬品部長、平成14年副所長、平成17年名誉所員。昭和57-58年米国タフツ?ニューイングランドメディカルセンター特別研究員。平成17年(独)医薬品医療機器総合機構顧問。平成19年大阪大学医学部未来医療センター招聘教授及び近畿大学薬学総合研究所特任教授。平成20年近畿大学薬学総合研究所長、現在に至る。

各種タンパク質、糖質、遺伝子、細胞や関連医薬品等に関する生物化学的、薬学的研究で紙上発表数約560報、特許(申請を含む)約20件。国内外学会の役員や専門誌編集幹事を歴任。内閣官房、総合科学技術会議、厚労省、文科省、経産省などで先端医療、創薬、食品安全関連研究の国家プロジェクト策定、評価、推進などに係わる委員、委員長を数多く務める。

内閣府食品安全委員会企画?緊急時対応?リスコミ専門調査会座長、厚労省薬事食品衛生審議会 日本薬局方部会長、同薬事並びに食品バイオテクノロジー部会長など延べ100件余の公職を歴任。

日?米?欧医薬品規制国際調和活動(ICH)に20年近くにわたり、わが国のトピックリーダとして参画、日?米?欧3極のバイオ医薬品専門家会議の議長も務める。その他、WHOや日?米?欧薬局方の国際調和活動にも日本代表として参画するなど、医薬品分野における世界有数のオピニオンリーダーとしての高い知名度とともにきわめて広い人脈を持ち、わが国の国際交流の要となる。

国家や公共に対する永年にわたる功績により、平成24年春の叙勲で瑞宝中綬章を受章。

 

工業会

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山本 透 やまもと とおる

昭和59年 工学部情報工学科卒業

昭和62年 大学院工学研究科修士課程情報工学専攻修了

広島大学大学院工学研究院 電気電子システム数理部門 教授

 

大阪大学 助手、広島大学 助教授などを経て現職。この間、平成2年5月~平成3年2月文部省内地研究員(東京大学)。平成4年3月大阪大学博士(工学)学位取得。平成8年9月~11月アルバータ大学客員教授。平成17年1月有限会社ADAPTEX(現 ADAPTEX株式会社)を起業、現在 同取締役を兼務。平成18年3月~9月日本学術振興会特定国派遣研究員(アルバータ大学)。

 

山本氏は徳島大学、同大学院在学中より、『制御系設計の高度化と知能化に関する研究』に興味をもち、現在に至るまで、制御工学?制御技術の産業界への普及?振興を常に念頭におきながら、実装可能な制御システムの開発に従事しています。たとえば、大手石油?化学会社と共同で、制御性能評価と制御系設計法を統合した新しいアプローチに基づく、「ワンスポットチューニングPID制御技術」を開発しています。これによると、環境条件や操業条件が変化しても、常に所望の制御性能を得ることができ、生産性向上や大幅なコスト削減を実現しただけでなく、省エネルギー化や低炭素社会の創出にも大きく寄与しました。このことが評価され、電気学会電気学術振興賞?進歩賞、および計測自動制御学会技術賞などを授与されています。現在も、この技術を「データ駆動型制御」や「パフォーマンス駆動型制御」として発展させ、これらを併せた『データ指向型制御システム』の開発と実システムへの応用に邁進しています。また、これらの制御技術をシーズとして、平成17年に大学発ベンチャー企業、ADAPTEX株式会社(http://www.adaptex.co.jp/)を起業しました。

その一方で、平成17年より現在に至るまで継続して、広島県の中学生を対象とした「中学生レスキューロボットコンテスト」を開催し、これを通して青少年のものづくり教育にも貢献しています。この取り組みに対しても、日本機械学会教育賞、および文部科学大臣表彰?科学技術賞などを受賞されています。何事にもアグレッシブな態度で臨でおられ、今後も、教育?研究において一層活躍されることを期待しています。

 

徳島大学同窓会連合会ニュースレター第8号
発行日: 平成24年6月1日
編集: 徳島大学同窓会連合会事務局
連絡先: 〒770-8501
徳島市新蔵町2丁目24番地
国立大学法人徳島大学総務部総務課
TEL 088-656-7006
FAX 088-656-7012

最終更新日:2011年11月30日

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